詳解ヒーロービート
デッキリスト
ヒーロービートのデッキ解説です。第8回寒波亭で使用したリストがこちらになります。同大会優勝のリストであり実績は十分でしょう。とは言え、このリスト自体、ストラウスさんから拝借したもので、彼の考えの受け売りに過ぎません。本来は彼に解説して頂きたいところですが、私が優勝してしまったこともあり、不肖ながら筆を執らせて頂きます。よろしくお願いします。
モンスター(12枚)
魔導戦士 ブレイカー×3枚
ライオウ×3枚
E・HERO アナザー・ネオス×3枚
E・HERO エアーマン
冥府の使者ゴーズ
オネスト
魔法(18枚)
ミラクル・フュージョン×3枚
E-エマージェンシーコール×3枚
デュアルスパーク×3枚
強欲で謙虚な壺×3枚
サイクロン×2枚
ブラック・ホール
死者蘇生
増援
超融合
罠(10枚)
奈落の落とし穴×2枚
ヒーロー・ブラスト×2枚
神の警告×2枚
聖なるバリア -ミラーフォース-
王宮の弾圧
ダスト・シュート
次元幽閉
E・HERO The シャイニング×3枚
キメラテック・フォートレス・ドラゴン×2枚
E・HERO ガイア
E・HERO アブソルートZero
E・HERO Great TORNADO
波動竜騎士 ドラゴエクィテス
E・HERO ノヴァマスター
E・HERO エスクリダオ
ジェムナイト・パール
イビリチュア・メロウガイスト
インヴェルズ・ローチ
No.16 色の支配者ショック・ルーラー
サイドデッキ
スキルドレイン×3枚
ライトロード・ハンター ライコウ×3枚
砂塵の大竜巻×2枚
サイバー・ドラゴン×2枚
強制脱出装置×2枚
次元幽閉×2枚
E・HERO プリズマー
また、ストラウスさんによるデッキ解説です。当記事のベースになりますので、先に目を通した上で、何度も見返しながら本記事を読んで頂ければと存じます。
ヒーロービートの基本
ヒーロービートは、E・HEROの名を冠したデュアルの光属性アタッカー、アナザー・ネオスを軸に各種カテゴリサポートでバックアップしたビートダウンデッキです。以下は過去環境の記事ですが、基本のゲームプランやプレイにおける考え方の部分は大きく変わっていません。
ヒーロービートはどのようなデッキか?
ストラウスさんは自身のデッキ解説で「ヒーロービートはどのようなデッキか?」という質問に対して以下のように回答するとしています。
相手のデッキタイプ・手札状況によってライフカットか対応のどちらを選択すべきかを判断し、勝利を目指すデッキ。
「ライフカット」は従来の高速ビートダウンでしょう。ストラウスさんは、もう一つ「対応」とされるプランを提唱しています。こちらはエアーマンを筆頭に、ヒーロー・ブラスト等でアドバンテージ差を付けていくプランです。「ヒーロービートと対峙していて気が付いたら互いの枚数に開きがあった。」これは一対一の交換を繰り返していたように見えて、ヒーロー・ブラスト等と不利な交換を強いられていたことが積み重なった結果なのです。
デッキリストの解説
殆どのカードは、ストラウスさんが自身のデッキ解説で話された通りなので、わざわざ触れませんが、その中でも特筆すべきというカードに絞って、採用理由を説明していきます。
メインデッキ
魔導戦士 ブレイカー
言わずと知れたパワーカードですが、特に「基本打点が1600を下回るデッキ」に対しては、カードそれ自体として非常に強力で、ガジェットや代行天使、デブリ等が該当する1103環境に於いては、汎用的なカードの枠に収まらない、並外れた性能を持つ一枚です。ヒーロービートではエアーマンと組み合わせエクシーズ素材にしたり、ミラクル・フュージョンの前に除去を踏ませて露払いとする等、デッキとの相性も良く、このブレイカーを無理なく採用できることは一種のステータスでもあります。
超融合
後の環境に於ける、エクスカリバー、ミラクル・フュージョン、超融合、のような明確なワンショットプランが存在せず、単純な除去として使うには割に合いません。シエンやラギアを処理できるのは有用ですが、そのような機会が訪れる頻度やコスト面も踏まえても、発動はゲーム中に一度きりでしょう。
ヒーロー・ブラスト
発動条件を満たすこと自体は難しくありませんが、基本的にアナザー・ネオスはフィールドを経由して墓地に送られる為、アクティブになるまで時間が掛かります。また、発動すると非アクティブの状態に戻ってしまいます。ミラクル・フュージョンとの兼ね合いも難しく、あまり序盤から引き込み過ぎると浮いてしまうので、この枚数が限度という評価です。
次元幽閉
通常この枠には月の書や神の宣告が顔を見せていますが、それらはヒーローにアクセスできていない、ひいてはモンスターを引けない場合に役割がありません。ミラクル・フュージョンやデュアルスパークといったヒーローに依存したサポートを既に抱えているこのデッキでは、単体でも一応の役割を持てるカードを優先しています。
サイドデッキ
スキルドレイン
六武衆に対するメタカードです。その他には一般的にパペット・プラントやサイファー・スカウターが挙げられますが、パペット・プラントは奪ったシエンの使い道がミラクル・フュージョンの素材にするくらいしかなく、処理に困ります。その点サイファー・スカウターは単体で機能しますが、戦闘を達成するには罠を踏みますし、ヒーロービートの裏守備は警戒されます。一方スキルドレインは当然ながら自然にセットできますし、シエン効果にチェーンして行動を通した上で、エニシや身代わり等の厄介な効果を一網打尽にします。
ライトロード・ハンター ライコウ
罠デッキに対して堅実な一枚で、光属性モンスターなので罠デッキに対して機能し辛いライオウを無理なく交代させることができます。スノーマンイーターと比較に於いては、能動的に振る舞える点を評価しており、ビートダウン同士のサイド後に有り勝ちな裏守備の睨み合いでライコウは主導権を握ることができます。またミラーに滅法強く、シャイニングやヒーロー・ブラストを発動させずに処理します。
各デッキとの戦い方
主要なデッキに対する戦い方とサイドボーディング例をまとめました。サイドボーディングは固定したモデルを提示せず、大まかに候補を例示するに留めておきます。具体的な入れ替えは対戦相手の構築やプレイスタイル等、様々な要因で変化するからです。
六武衆
ミラクル・フュージョン以外で瞬間的に打点を生成できないヒーロービートにとって、シエンや師範を損なく処理するのが難しく、力負けしがちなマッチアップです。高速で抑え込まれるのが最大の負け筋なので、サイドボードでは悠長なカードやシエンに対して無力なカードを減らし、妨害札として優秀なカードを入れたいところです。バック除去は門や結束にも干渉できますし、抑え込みを打開するのにも活躍しますから、弱いカードではありませんが、ライフを守れないので増やし過ぎると事故率が高まる恐れがあります。ヒーロー・ブラストは悠長なカードでありますが、カゲキ守備を無理なく処理できるカードである点も見逃せません。
- アウト候補
- 強欲で謙虚な壺
- 奈落の落とし穴
- ヒーロー・ブラスト
- 王宮の弾圧
- ダスト・シュート
- イン候補
- スキルドレイン
- 砂塵の大竜巻
- 強制脱出装置
- 次元幽閉
ヒーロービート
互いにデュアルスパークと超融合を意識して、アナザー・ネオスを相打ちさせながら罠やバック除去をやり取りしていく展開です。将棋で言う「読み」のスキルが活きるマッチアップである一方で、単純にミラクル・フュージョンやヒーロー・ブラストを多く引き込んだ方が勝つという側面も持っています。具体的な立ち回り等を解説すると長大になる為、今回はストラウスさんの記事を紹介するに留めます。
- アウト候補
- ライオウ
- 冥府の使者ゴーズ
- ブラック・ホール
- 神の警告
- 聖なるバリア -ミラーフォース-
- 王宮の弾圧
- ダスト・シュート
- イン候補
- ライトロード・ハンター ライコウ
- 砂塵の大竜巻
- サイバー・ドラゴン
- 強制脱出装置
- 次元幽閉
暗黒界
鬼回りされると手が付けられないので、そうなる前に攻め立てていきます。中途半端な状態でコンボの始動を妥協させるのがコツで、展開を捌き切れなくとも、結果的に「グラファが着地しただけ」程度に落とし込めれば、ミラクル・フュージョンからのシャイニングで超えていくことができます。
- アウト候補
- 冥府の使者ゴーズ
- オネスト
- ブラック・ホール
- 聖なるバリア -ミラーフォース-
- 王宮の弾圧
- ダスト・シュート
- イン候補
- 砂塵の大竜巻
- 強制脱出装置
- 次元幽閉
ラギア
六武衆と同様にラギアやジェネティックに苦労こそしますが、それ以外は本来有利な罠ビートなので、見掛けほど不利なマッチアップでもないです。聖槍があるので攻撃反応罠はモンスターが立った状態で発動するのが望ましいです。 サイド後はライコウや砂塵も動員して、徹底してバックを破壊することに努めましょう。
- アウト候補
- ライオウ
- ヒーロー・ブラスト
- 神の警告
- 王宮の弾圧
- ダスト・シュート
- イン候補
- ライトロード・ハンター ライコウ
- 砂塵の大竜巻
- サイバー・ドラゴン
- 次元幽閉
カラクリ
ナチュル・ビーストは脅威ですが、基本的には有利なマッチアップです。九壱九の効果が絡まない限り罠を上手に踏み辛いデッキなので、シンクロ展開に対して徹底的に罠で応戦していけば有利を作り易いです。トラップ・スタンを展開の補助としている為、バック除去が間接的に展開の妨害に繋がります。また、盤面に残ったカラクリは蔵や解体新書で活用されたり、展開の手数になりがちなので、とにかく相手のカードを減らしていくのがコツです。参謀や守衛を絡めた下級ビートで打開を狙ってくることも少なくなく、攻撃反応罠もまずまずの働きをします。サイド後は悠長なカードを後出しの罠に差し替えることができる為、ナチュル・ビーストの憂いもなくなります。
- アウト候補
- 冥府の使者ゴーズ
- オネスト
- 強欲で謙虚な壺
- 奈落の落とし穴
- ヒーロー・ブラスト
- ダスト・シュート
- イン候補
- 砂塵の大竜巻
- サイバー・ドラゴン
- 強制脱出装置
- 次元幽閉
- E・HERO プリズマー
TG代償ガジェ
アナザー・ネオスは実質的な罠耐性を持ちながらガジェットを戦闘破壊できますし、ブレイカーは環境に存在するカードの中で、ガジェットに対して一番刺さると言っても過言では無いです。パルキオンをデュアルスパークで処理する場合、聖槍でケアされることがあるので、なるべくバック破壊を重視してミラクル・フュージョンで討ち取るようにしたいです。オネストは聖槍や収縮等のコンバットトリックで迎撃された場合に有用です。サイド後の強制脱出装置はパペット・プラントのケアも兼ねています。
- アウト候補
- 冥府の使者ゴーズ
- 奈落の落とし穴
- 聖なるバリア -ミラーフォース-
- ダスト・シュート
- 次元幽閉
- イン候補
- 砂塵の大竜巻
- サイバー・ドラゴン
- 強制脱出装置
TG代行天使
アースを小まめに処理して、相手の展開を正面から罠で受けるゲームプランです。ゴーズはハリケーンからのワンショットに対して強く、ゴーズ本体が場に残ることも多いです。ミラーフォースは一見して無用に思えますが、ストライカーの絡まない展開では盤面に干渉できない故に強力で、そのような場合ではヴィーナスに奈落を打たないことも多いです。
- アウト候補
- オネスト
- 次元幽閉
- イン候補
- 強制脱出装置
デブリジャンド
デッキパワーで大きく水をあけられており、正面から向き合っていては敵いません。思い切った攻めを敢行して、とにかく展開の準備が整う前に仕留めなければなりません。相手の事故によって拾える勝利を除くと、メロウガイストでポイントを上げるか、弾圧をクリーンヒットさせるか、どこかで一本相手を出し抜かないといけないので、技量のある相手にはかなり勝ち難いでしょう。
- アウト候補
- 冥府の使者ゴーズ
- オネスト
- サイクロン
- 聖なるバリア -ミラーフォース-
- 次元幽閉
- イン候補
- スキルドレイン
- 強制脱出装置
おわりに
5000字程度の軽いレポートになりましたが、ヒーロービートの基本的な考え方や構築の意味付け等を、共有して議論を活性化させることで、この記事が1103ゲートボール文化振興の一助となれば幸いです。各デッキとの戦い方や、今回は採用を見送ったサイドカード等、他にも挙げれば切りがありませんが、また違う機会に披露したいと思います。質問は大歓迎ですので、Twitterからリプライをお願いします。この項で書いた内容の殆どは、新参林、かもめ亭やブルーホースCSから始まったゲートボールで得た知識や経験の蓄積です。16bonbon(本人が読めば分かりますが、文体など彼の論文をコピペした箇所が多いです。また呆れられてしまうかな。)や、ストラウスさんをはじめとした、おすな亭の常連メンバーから受けた影響は非常に大きいですし、jspeedさんが残した記事やツイキャスは、12年が経った今でも参考になる情報ばかりで、当時どれだけ先を進んでいたのかと驚嘆させられます。現在でも寒波亭CSが精力的に開催されていますし、おすな亭のような対戦会も定期的に行われてます。最近では関西や栃木でも店舗大会が開催される等、ゲートボールは再びブームの兆しを見せています。結びに、自分が敬慕する16bonbonの言葉を引用させて頂きます。
カードゲームの環境は,活発に切磋琢磨する者がいればこそ発展し,競技的な面白さを高めていくものです。願わくはゲートボール環境が活気の好循環を得られんことを。